未来と芸術展 六本木ヒルズ 森美術館レビュー


こんにちは、USANCOです。ブログへお越し頂きありがとうございます。本記事は、六本木ヒルズ53階にある森美術館で行われている「未来と芸術展」を見学したレビュー記事です。

未来都市計画、AI、バイオ技術、ロボット工学、ARなど最新テクノロジーによって我々の生活がどう変わっていくのかを示唆する、大変興味深い展示です。

未来の生活はこうなる、というのを垣間見ることができます。私が気になったもの一部だけピックアップしてお伝えします。

個人的にとても興味がある領域の展示であり、思わず時間を忘れるほど見入ってしまいました。じっくり見ると1時間以上かかります。ざっと見るなら30分~40分くらいかと思います。

森美術館 未来と芸術展 概要


会場は六本木ヒルズ53階

基本情報は下記のとおりです。

  • 会期: 2019.11.19(火)~ 2020.3.29(日)会期中無休
  • 開館時間: 10:00~22:00(最終入館 21:30)
  • 火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
  • ただし2/11(火・祝)は22:00まで(最終入館 21:30)
  • 会場: 森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
  • 入場料: 一般1800円、学生(高・大)1200円、子供(4歳~中学生)600円、シニア(65歳以上)1500円
  • 前売りチケット: チケットぴあ:(Pコード769-948)一般1500円、ウェブチケット(アソビュー): 一般1500円 (オンラインの前売りは一般のみです)

森美術館の入り口はココ

AI美空ひばり 特別企画 同時開催中

去年のNHK紅白歌合戦でAIの美空ひばりさんが登場しましたが、もう一度見たい方はここへ来れば大画面、高精細で見ることができます。番組内で歌っていたAI美空ひばりさんの新曲「あれから」を流しています。こちらの特別企画は2/2までです。


世界各国で提案されている未来都市計画

私個人としてすごく興味があったのが、この未来都市計画です。もともと好きな分野で、将来都市がどう変わっていくのか、最新の提案状況を見ることができました。


冒頭にあるのが、「都市の新たな可能性」というコーナーです。未来都市は環境問題やエネルギーの問題、新しいモビリティーの提案など、サスティナビリティーを考慮することはもちろんのこと、楽しい都市生活ができるような工夫が織り込まれ、構想図や模型を見るとワクワクしてきます。


アラブ首長国連邦アブダビ郊外のマスダールシティー

例えばこの中東の未来都市、マスダールシティーの構想図では2層目は人が歩くレイヤー、1層目はモビリティー(おそらくシェアリングタイプのEV)が行き交うレイヤーとなっており、完全な歩車分離構造となっています。交通事故は皆無にできるような構造です。


中近東の未来都市計画はエネルギーマネージメントをすでに化石燃料ではなく、晴天率の高さを活かし、ソーラーパネルからエネルギーを得ようとする考え方がメインのようです。

このアラブ首長国連邦アブダビ郊外で計画されているマスダールシティーも化石燃料を一切使わない、風力とソーラーパネルのみによるエネルギー計画だそうです。

中近東でのメガソーラーの発電効率は抜きんでていて、1kw当たりの発電コストがたった2円です。タダに限りなく近い。日本の原子力発電コストは1kw当たり15円、石炭や石油による発電コストは1kw当たり23円です。

下記は有名なデンマークの建築家ビヤルケ・インゲルス・グループが提案している水上都市です。地球温暖化に伴った海面上昇を考慮し、国連のSDGSの考え方も織り込みながらモジュール型海洋都市の提案をしています。


BIG ビヤルケ・インゲルス・グループが提案している水上都市

水上のモビリティーも併せて提案されている

国会議事堂の、永田町の政府機関の上にダブルレイヤーの都市を建造してしまおうという、ちょっとアンチテーゼ、アイロニーな要素を含んだ提案が面白いですね。



デジタル時代ならではの都市表現の仕方

これは大阪万博の会場計画案ですが、ボロノイ形状をデジタル的に算出して「非中心」「離散」というコンセプトキーワードを表現する展示が施されています。


下記の写真は中国杭州市のライフストリーム表現です。上下に反転して表現された都市はまるでデジタルツインのように見えますが、上部がアリババグループのオンライン商取引の様子を表すもの、下部が杭州市の形状です。商取引の頻度が高ければ赤く、低ければ青となっています。


火星への移住、火星都市計画の提案

MARS ONEプロジェクト、自分は行きたいとは思いませんが興味はありました。この提案は火星の地上に降り注ぐ宇宙線や放射線を防ぐためのシールドを火星にある土を使ってそれを溶かして3Dプリントし、全自動でロボットが建設するという提案でした。

シールドの中にはバルーンのような、空気で膨張させるタイプの家を膨らませて設置するというものです。ここまで自動化でやり、そのあと人間が到着するという設定です。


茶色い屋根のようなものが火星の素材で作られたシールドです。(この模型はカットモデルとなっています)



3Dプリントフードが示唆するもの

今や3Dプリンターで家や車を “印刷” する時代となってしまいましたが、いつかは来るであろう3Dプリンター食材。美味しいのか?は甚だ疑問ですが、人の味覚をデジタルで解析して美味しい状態にAIを使って調合すると。なんともSF映画に出てきそうなマシーンが置いてありました。


食料をデータ化して、たとえ遠隔地でも、いつでも、均一な品質の美味しいものが食べられるというもの。果たしでどこまで今後受け入れられるのか?!味が良ければ良しとなるか否か?!直方体の寿司は見た目に美味しさをそそるかは微妙です。




未来と芸術展を見学した後の感想

今回の展示物紹介はほんの一部です。これら未来都市計画やフード以外にもバイオテクノロジー系、ファッション、家具など他ジャンルでインパクトのある提案も多数ありました。

すべて載せるとあまりにもブログが長くなりすぎるのでこの辺に留めておきます。読者の皆さんにはぜひ実際に足を運んで会場で楽しんで頂きたいと思います。

今回の展示を見ての感想ですが、この様々な提案物の中にはこれから発達していくであろう多くの革新的技術を前提にしているものが多数あります。

例えばAI、バイオ技術、ロボット工学、AR、そしてAIが人間の能力を超えると言われているシンギュラリティー。

そのような技術が当たり前になるであろうと予測されている現在、ただぼーっと世の中の流れに身を任せるのではなく、自ら能動的に時流をよく観察し、例えば事業で成功したり、自己実現を達成させたりするために、技術やトレンドにうまく乗っかることを意識したいなと。

「時流にうまく乗る」というのは大事だと思います。このような展覧会に足を運ぶのもその活動の一部と言えます。


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