ダンデライオン チョコレート サンフランシスコ 本店訪問記

 

今回はアメリカ カリフォルニア州サンフランシスコ のミッション地区にあるダンデライオン チョコレート Dandelion Chocolateファクトリー&カフェでファクトリー内部を見学させてもらいました。社員の方にお聞きしたダンデライオン チョコレートのコンセプトやこだわりについてレポートしたいと思います。

 

コンセプトや理念を説明してくださった社員さん

既にアメリカでは10年前から始まっているクラフトチョコブーム

手作りやオーガニックにこだわるクラフトムーブメントがアメリカでは10年ほど前から人気を博しています。クラフトチョコレートのお店は全米ではもう200店舗以上にのぼるとのことです。

ご存じの通りアメリカでは大量生産、大量消費の文化がだいぶ長く続いてきました。一定品質の品物が誰にでもいつでもすぐ手に入るという利便性と引き換えに、手作りの温かみや希少性などの価値がいつの間にか失われてしまったマスプロダクション時代。

そんな工場生産モノに飽きて、失ったものに気付き始めた人々が次に注目したのがクラフト文化です。職人がこだわって素材を選び、少量でも高品質で手作りしたものを提供するというものです。

量より質を求めたクラフトモノはアメリカでも一部のファンの間では絶大な人気があります。アースカフェやホールフーズなどのオーガニックにこだわるお店が人気の理由でもあります。

サンフランシスコのオーガニックカフェやビーガンのレストランがいつも満席で賑わっている光景を思い出します。

 

ダンデライオン チョコレートは普通のチョコと何が違う?

 

ダンデライオンチョコレートのこだわりポイントはいくつかあります。通常のコンビニやスーパーで売られているいわゆるチョコレートは様々な産地や収穫年の カカオ豆をブレンドしていますが、ダンデライオンチョコレートはシングルオリジンといい、産地まで出向いて選び抜いた1種類のカカオ豆のみから作っています。収穫年を混ぜることもしません。

違う産地・種類のカカオ豆から作ったチョコレートは違うラベルと包装紙で包んで別の製品として販売します。まるでワインのようです。2019年物や2020年物といったようにカカオ豆が収穫された年と産地がラベルに記載してあります。

収穫された年の気候変化や収穫された産地の土壌の特徴まで微妙な違いまでも一つのチョコレートバーに表現してその味の違いを楽しんでもらえるように、作り手側の本当のカカオ豆の個性を味わってほしいという願いが込められています。

余計なものを一切混ぜない、シングルオリジンのカカオ豆とオーガニックのケインシュガー(キビ糖)の2種類のみの素材でつくられているからこそ、その違いが表現できるのかもしれません。

普通のチョコレートによく入っている、ココアバター、レシチン、バニラなどは一切入っていません。純粋なカカオ豆の味が楽しめます。

 

Bean to Bar の工程を見学してきました

ダンデライオンチョコレートが掲げているキャッチフレーズBean to Bar。カカオ豆からチョコレートバーを製造するまでを一貫して一つのファクトリーで行っています。

 

カカオの実

ダンデライオンチョコレートのカカオ豆の選び方にもこだわりがあります。良質なカカオ豆は産地の土壌と品種、丹精込めた丁寧な栽培、カカオ豆を実から取り出して発酵させる工程がありますが、ここまでは産地の農家がやります。

 

ベネズエラ産の麻袋入りカカオ豆

ダンデライオンではこの農家の人たちとのコミュニケーションを大事にしながら、サンプリングを行い、味や香りが良いかを厳選しているとのことです。

 

仕入れてきたカカオ豆

今回訪れたサンフランシスコファクトリーの説明の際に、カカオの実を試食させてもらいました。初めてカカオの実を食べましたが、まるでパッションフルーツを食べているような南国系の酸味の強い味でした。

 

コップの中にあるのはカカオの実のサンプル

出来上がったチョコレートバーはこの南国風のフレーバーを残すことを大事にしているそうです。なるほど、普通のチョコとは別次元という印象です。

仕入れてきたカカオ豆をまずは目視と手作業で不純物を取り除く作業をしているそうです。これが取り除かれた不純物のサンプルです。

 

不純物サンプル ビー玉まである!

不純物のチェックが終わると次は焙煎です。ダインデライオンの焙煎機はコーヒー用のものを改造し、低温で長時間焙煎できるように特別設計したものだそうです。

焙煎の次がウィノウィングという工程で、外皮とカカオニブというメインの部分を分離します。外皮は軽いので送風機で吹き飛ばすのだそうです。

 

ウィノウィング の機械

次の工程がメランジングと呼ばれ、メランジャーというステンレスのドラムに砕いたカカオニブを入れキビ糖を混ぜて、約3日3晩挽き続けるのだそうです。

 

メランジング を行うメランジャー

時間をかけて挽くことで、非常に滑らかなチョコレートに仕上がるのだといいます。

メランジングが終わるとブロッキングという工程でブロック状にして少しばかり寝かせます。

次がよくパティシエがやっているテンパリングという工程、加熱と冷却を繰り返して練りこむ作業です。高品質なチョコレートを作るにはこの工程も絶対に欠かせないとの事。割る時にパキッと割れる感覚はこの工程をしっかりやることにより生まれるそうです。

型に流し込んで空気を抜く工程、型が細かく振動していて中にある空気を抜きながら冷却してバーの形にします。

 

型を細かく振動させて空気を抜く工程

最終工程のラッピング、ダンデラインチョコレートでは金色のアルミ箔を手作業で包んでいます。

 

アルミ箔で包む工程は手作業

これだけ手間暇かけて作っている工程を見せてもらうと、この値段になるのは分かる!という印象です。

公式オンラインストアは下記↓

 

<Dandelion Chocolate Factory & Cafe 情報>

  • 所在地: 740 Valencia Street, San Francisco, CA 94110
  • 電話:Tel (415) 349-0942
  • 営業時間:Mon-Thur, Sun: 10am – 9pm, Fri, Sat: 10am – 10pm

 

ダンデライオン チョコレートの魅力、食だけでない体験価値を提供

社員の方から説明を受けてダンデライオンチョコレートの企業姿勢に感銘を受けました。なぜかと言えば….

商品としてのチョコレートを提供するだけでなく、チョコレートがどうやって生まれるのか、裏にどのような苦労があるのか、こうして製造工程を直に目で見て体験して頂きたいとの事。

更にはコラボレーション企画やワークショップなど、お客様やステークホルダーの皆さんとダンデライオンチョコレートが新たな関りをもってコミュニティーが愉しく豊かになることを目指すという考え方があるのだそうです。

こうした活動は単にモノを創造して売るという従来の価値だけでない、体験価値を提供しているところが時代にマッチしていて先進的だと感じられました。

東京にあるBean to Bar Lab蔵前ではそのような理念を実現するために、下記のような体験プログラムが用意されています。

チョコレートを味わうだけでなく、チョコレートにまつわる新しい体験価値を見出すのも面白そうですね。

  • ファクトリーツアー
  • チョコレート入門テイスティングクラス
  • チョコレート製造体験クラス
  • チョコレートお菓子作りクラス
  • クラフトカルチャークラス

体験プログラムのお申込みはこちら

 

<Bean to Bar Lab 蔵前の情報>

  • 所在地: 〒111-0051 東京都台東区蔵前4-14-5 土橋ビル1F (ファクトリー&カフェ蔵前 右隣)
  • 営業時間 土日祝 12:00-17:30・ワークショップ&イベント開催時

 

こちらの記事は蔵前に続く東京の2号店、表参道GYRE店の記事です。

 

ダンデライオン チョコレート 表参道GYREレポート

 

↓ダンデライオンチョコレート鎌倉店の訪問記事です

 

ダンデライオンチョコレート Dandelion Chocolate鎌倉店訪問記!【閉店中】

 

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